インターフェイスの謎項目
「DTMを始めるためにDAWを購入し、インターフェイスも導入できた!」
いざ接続して使ってみようとすると、あまり聞き慣れない謎項目がたくさん目につくと思います。
一度覚えてしまえば便利に使える項目が多いので、迷ったら確認しつつ使いこなしていきましょう。
Steingerg UR12設定画面
Steinbergのインターフェースの設定画面を見てみましょう。
このページで設定できるのは「Sample Rate (サンプルレート)」、「ループバック(Loopback)」の機能です。
サンプルレート
サンプルレートというのは、録音される音の細かさ(解像度)を設定することができます。
44.1kHzということは、1秒間に44,100回の音情報を記録することができます。
96kHz、192kHzと音の解像度が増えていくのに比例してDAWはスペックを必要とし、レコーディングした音声データも大容量になっていきます。
CDは最大44.1kHzまでしか書き込むことができません。
CDの44.1kHzよりも大きいサンプルレートの音源をハイレゾ音源と呼びます。
ループバック
ループバックは生放送や動画撮影に活躍する機能で、インターフェイスの音をPCに送ってくれる機能です。
話している声とPCの音をミックスしてスカイプやその他ソフトへ送ることができます。
「ステミキ」なんて呼ばれ方もしますね。
次は2ページ目!
ここで見るべき部分は「バッファサイズ(Buffer Size)」「レイテンシー(Latency)」です。
バッファ(Buffer)
バッファというのはパソコンのキャッシュと似たようなものです。
動画サイトではある程度動画を先に読み込みしておいて、スムーズに再生させますよね。
それと同じで、あらかじめ先読みしておいてくれます。
たくさんキャッシュしておけば安定して操作することができますが、その分パソコンは重くなります。
つまりラグが生まれてしまうのです。
反対に言えば、キャッシュを減らしておけばサクサク軽く操作できます。
しかしキャッシュがない分、動画と同じようにプツプツ途切れてしまったりもします。
レイテンシー(Latency)
上のバッファを視覚的に確認するための用語がレイテンシーです。
レイテンシーとは音のラグ(遅延)のことを指します。
数値が大きければ大きいほどラグが大きいです。
簡単にまとめると以下のようになります。
バッファサイズ | レイテンシー | 傾向 |
大きい | 大きい | 安定性はあるがラグが大きい |
小さい | 小さい | 早いけど安定性がなくプツプツ |
このようにそれぞれメリットとデメリットが生まれます。
この傾向を上手く利用して設定してあげましょう。
バッファの最適な設定方法
レコーディング時
レコーディングの時はラグというのは命取りになりますよね。
なので、プツプツしない程度にバッファも小さく設定してみましょう。
レイテンシーの数値も下がるので、音のラグが減ったことが分かると思います。
ミックス・編集時
反対に編集しているときは打ち込みやレコーディングの機能はほとんど使いません。
なので、パソコンが重くなりすぎない程度にバッファの数値をあげましょう。
プツプツしたり止まったりすることが減るので快適に編集することができると思います。
メーカーを変えてほかのインターフェイスでも確認してみましょう。
Roland TRI-CAPTURE 設定画面
こちらもローランドの生放送などでよく使われる人気機種「TRI-CATURE」です。
バッファサイズはマウスでドラッグするスタイルになっていて大変分かりやすいですね!
オーディオパフォーマンスのバランスなども視覚的に確認できてGoodだと思います。
確認すべき点があるとすれば下の「ASIO Direct Monitor」をつかうという部分ですね。
ダイレクトモニター(Direct Monitor)
インターフェイスを通して音を聞く際には、基本的には処理された音になります。
処理された音ということは当然その分ラグが生まれてます。
そこで活躍するのがこの「ダイレクトモニター」!
処理しないそのままの音を聞くことができるので、レイテンシーも極限まで抑えることができます。
スペックの良いPCや機材を使用していれば問題ないのですが、性能が足りなかったりするときはこの機能を使うと快適にレコーディングを進めることができます。
ソフト面ではなくインターフェイス本体に付属している場合もありますので、仕様をご確認ください。
まとめ
今回はSteinberg UR12、Roland TRI-CAPTUREを使用して、
- 「サンプルレート」
- 「ループバック」
- 「バッファ」
- 「レイテンシー」
- 「ダイレクトモニタリング」
などについて解説させていただきました。
一度覚えてしまえばオーディオインターフェースなどをもっと便利に使える大切な項目です。
この記事を通してみなさまが疑問に思っていたこと、うやむやだった内容への理解が深まれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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