空咳に苦しんだ昨年
当ブログはミュージシャンや音楽好きな方のために様々な記事を日々更新しています。
ミュージシャンにとって耳や喉や鼻は大事な器官なので、体を労るための情報を紹介することも多いです。
この記事では昨年、2022年に筆者が咳喘息に罹った体験談と咳喘息について書いていきたいと思います!
咳喘息のきっかけ
咳喘息のきっかけは約72%が風邪などの呼吸器感染症だといわれています。
その他の要因として花粉やハウスダストなどのアレルギーによるものや、疲労、ストレス、睡眠不足がきっかけとなることもあります。
私の場合も、年始に咳を伴う39℃の高熱が出たことがきっかけではないかと考えています。
高熱自体は治まったのですが、空咳だけが残ってしまいました。
2週間経っても続いていたので、内科で診察を受けたところ「咳喘息(せきぜんそく)」か「感染後咳嗽(かんせんごがいそう)」が怪しいとのことでした。
感染後咳嗽は風邪などの後に咳が長引くもので、今回のようなケースではこの2つを判断するのが難しいそうです。
簡単な見分け方として
- ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)音のしない咳が3週間以上
- 咳止め薬が効かない
- 痰が多くない
などに当てはまれば咳喘息が疑わしくなります。
咳喘息の症状
症状としては空咳が長期間続くことが挙げられます。
私の場合、就寝前やお風呂の湯気、軽い運動、寒暖差、辛いものや酸っぱいもの、果ては深呼吸まで
少しでも刺激のあるシーンではほぼ咳が出ていました。
特定の時期や空気の乾燥でも増えるのも特徴です。
他に咳が出る病気として
- アトピー咳嗽・・・アトピー素因を有する人が罹る
- COPD(慢性閉塞性肺疾患)・・・喫煙、粉塵、大気汚染、遺伝的な要因で発症する
- 副鼻腔気管支症候群・・・慢性の下気道炎症や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に関係する
- 逆流性食道炎・・・ストレス、暴飲暴食、自律神経の乱れ、食べ過ぎ、早食い、脂っぽい食事などが原因となる
などもあり区別が難しいので、疑わしいものがあれば症状を調べたり医者に相談してみることをおすすめします!
治療方法
上記の通り咳止め薬は効かないかむしろ悪化させてしまいます。
私も最初市販の咳止めを服薬しましたが効果はありませんでした。
そこで咳喘息では主に気道を広げるため吸入ステロイド薬を使います。
ステロイドはリスクもありますが、吸入ステロイドは局所的で量もごく少量ですので、用量を守れば危険は少ないです。
1週間弱でじわじわと効果が現れ始めますが、そのまま咳を減らすためには更に1ヶ月以上は吸入を続ける必要があります。
余裕があれば3ヶ月~6ヶ月程度は継続して使うことが望ましいです。
私も2ヶ月位は吸入を使っていた記憶があります。
吸入ステロイドは気管にしっかりと届けることが大切なので、思いきりよく一息で吸いましょう!
放っておくのは危険
咳喘息は症状が出なくなるまで治療をすることで完治が可能な病気です。
放っておくことで完治することもありますが、症状が長引けば約30%は更に厄介な気管支喘息に移行してしまいます。
いわゆる喘息のことで、これは現代の医学では完治がほぼ不可能な病気です。
発作が出るたびにネブライザー(吸入器)や経口薬、注射などで症状を抑える(コントロールする)他に手立てがなくなります。
なので咳喘息が出たらすぐさま治療をスタートするのが最重要になります。
1年半経過した今
咳喘息になってから1年半くらいになりますので、その経過をまとめてみたいと思います。
吸入器を使い始めて2~3ヶ月で咳の数は徐々に減ってきました。
半年後にはもう吸入器は使用していませんでしたが、最初の半分くらいに減少し、我慢ができるくらいの咳に変わりました。
最初のうちは全く我慢ができない発作的な咳だったので、歌う機会が多いためとても楽になりました。
1年後には更に減り1割程度に減少、一日1~3回程度に減っています。
そして現在は一日0回~1回まで減っていますが、ハウスダストやアルコールの摂取、疲れ、睡眠不足などで露骨に回数が増えるので気をつけています。
このまま以前のように咳ゼロをキープして、季節性の咳なども出なければ一安心です。
まとめ
今回は筆者の実体験の備忘録として、咳喘息の解説や経過などをまとめました。
筆者の場合は生放送やレコーディングなどとにかく歌う機会が多いですが、歌うと咳が出るので常にその発作を我慢しなければならず、まさに”地獄”でした。
最近は徐々に回復し、以前の歌声に近づいてきたので歌う楽しさを改めて感じることができます。
歌うことが好きな人ほど、特に呼吸器系は常に健康であって欲しいと願うばかりです。
元々喘息などをお持ちでない方は「喘息は自分とは無縁の病気だ」なんて思うこともあるかもしれません。
しかし、成人喘息(大人になって初めて喘息になる)というケースもありますので、知識として持っていて損はない内容です。
もし喘息などをお持ちでなく、咳止めも効かない空咳が続いているならすぐに耳鼻科へ行かれることをおすすめします。
咳で苦しい病気ですが、しっかりと早期治療すれば後遺症も残らず治癒できますので、焦らず無理は控えて体を休めましょう!
この記事が参考になればとても嬉しいです♪