ギターパーツの重要性
アコースティックギターやクラシックギターを購入する際に音が好みかというポイントは大きいです。
当然ボディの木材や構造によって大まかな音の傾向は決まります。
しかし、各所を構成するパーツの素材によっても音の傾向が若干変化します。
特にナットとサドルは弦に接触するだけに影響が大きいです。
今回はナットやサドルの素材について解説させていただきます!
ナット/サドル
アコギにもクラギにもどちらにもあるパーツです。
ナットはヘッドとネックの間に、サドルはブリッジの上に設置してあります。
素材
ナットやサドルの素材はいくつかあります。
どの素材にもメリット・デメリットがありますので見てみましょう♪
プラスチック
プラスチックは最も低価格で購入できる素材です。
低価格なギターを購入するとプラスチックのパーツが使われることもあります。
一本500円以下、安いものだと100円程度のものもあるのは利点ですね!
音はとても軽く、歯切れの良いシャキッとした音になります。
反対に低音は伸びないので、温もりのある音がお好きな方にはおすすめしません。
柔らかいため加工しやすいのもメリットですが、ダメージに弱く欠けやすいのも注意が必要です。
牛骨
牛骨も特によく使われる素材です。
安価なギターでなければ、この牛骨が使われていることが多いです。
一本400円から1,600円と製法や質で値段に差があるのも特徴です。
プラスチックとは対象的に低音がしっかりと響きますが、バランスもとても優れています。
硬い素材なので加工は少し大変ですが、その分耐久性も高く長持ちします。
白くするために漂白したものや、滑らかさ(滑り)の向上のためにオイル漬けしたものまで様々なバリエーションがあります。
象牙
象牙は最も高級な素材なため、昔の最高級ギターに使われていました。
手に入りづらい理由としてワシントン条約により輸出入が禁止されているので、国内での生産・販売に限られる点が挙げられます。
他にも「種の保存法」により、事業者として取り扱う場合手続きが必要となるため必然的に希少価値が高くなります。
音は輪郭がはっきりしながらも低音から高音までバランス良く鳴ります。
切り出した部分によって硬さや品質が変わるのも象牙の特徴です。
TUSQ(タスク)
上記の象牙を人間の手で作り出したものがTUSQ(人工象牙)です。
人工象牙と呼ぶくらいですので当然音の傾向は似せて作られています。
一弦一弦の分離感というか艶感はしっかりと感じられます。
牛骨や象牙に比べて硬度が低いので、加工もしやすくコスパも良好です。
個体差が少なくチューニングの安定感が良いのも特徴です。
注意点
ナットやサドルを購入するときの注意点がいくつかありますので解説いたします。
厚みと長さに注意
メーカーやモデルによってナットやサドルの厚みや長さが違います。
厚さや長さがあるものを後から削るのはかなり手間になりますし、加工が慣れていない場合は品質上おすすめしません。
できる限り、最初から付いているものと同じ厚みと長さのものを選びましょう。
形状に注意
サドルの場合
- アーチ状のツルンとしたもの
- 2弦にオフセットが設けられたもの
- 削られていない長方形のもの
など様々な形状があります。
長方形からアーチ状に削るのは慣れていなければ難しいので、上の2つがおすすめです。
特に2弦にオフセットが設けられたものは表面を削る必要がないためそのまま使用できます。
ナットの場合
- アーチ状のツルンとしたもの
- 弦の溝が掘られたもの
- 削られていない長方形のもの
があります。
こちらも同様に弦の溝が掘られた物のほうが扱いやすいのでおすすめです。
まとめ
今回はナットやサドルの素材について解説させていただきました。
自分のギターを手に入れたら、好きなパーツに交換することで更に自分好みにカスタマイズすることができます。
すべての素材で交換してみて、自分の好きなサウンドのものを採用するのもおすすめです!
当然DIYで交換することもできますが、苦手な人やクオリティに不安がある人はリペア屋さんや楽器店などでリペアを依頼することもできます。
こちらでナットやサドルを用意して、それに交換してもらうこともできますので問い合わせてみましょう。